海外で勝負してみたい。エンジニアなら当たり前の話です。エンジニアに国境はない。それに日本のIT企業の海外進出も盛んです。
日本の企業だから日本で営業していればOKの時代じゃない。今では、中小企業やできたてホヤホヤのベンチャーですら、海外に進出しています。
私がはじめて海外勤務することになった7〜8年前は、日本で成功している企業が海外進出していました。しかし、今は違います。儲かっているから海外へ手を伸ばすのではなく、日本のマーケットで十分な利益を上げることができないので海外進出している。確実に儲かっていない側にいる私が書いているので、これは事実。
- 海外での働き方
- 現地採用として働くということ
- 現地採用として仕事を終えた後のキャリアは
- 駐在員エンジニアについて
- ITエンジニアとして駐在員になることの難しさ
- ITエンジニアが海外駐在員になるメリット・デメリット
- 駐在員のメリット
- 駐在員のデメリット
- 駐在員に求められるもの
- 駐在員のエンジニアの仕事
- どのように海外赴任できる仕事を探すのか
海外での働き方
もう一度書くけど、ITの仕事に国境はないので、言葉ができるのであれば比較的簡単に海外で仕事をすることが可能です。海外で仕事をするといっても、日系企業の駐在員と現地採用では天と地ほど待遇が違うので、日本で就職活動をして現地に派遣(赴任)される駐在員を目指すのが得策です。《ただし、先進国の現地採用を除く》
そもそも ”駐在員と現地採用ってなに” から説明します。
現地採用として働くということ
現地採用のことをローカル採用とも呼びますが、海外の現地企業に雇用されることを意味します。海外の企業を渡り歩くのであれば良いのかもしれません。しかし、いずれ日本に帰国するつもりならやめておくべきです。
例外もあります。学歴と言葉、キャリアがある方限定ですが、アメリカやイギリスなどの先進国で現地企業に就職できるのであれば、現地採用もありです。ただしモグリではなく労働ビザ込みの正規雇用です。欧米のIT企業で仕事ができるレベルなら帰国後の転職は問題ありません。
先進国でITエンジニアをするなら、技術力だけでなく学歴も必須です。なにを専攻していたのが重要です。しっかりとした職務経歴があり、大学や大学院でITを専攻している正統派のエンジニアはアメリカやヨーロッパのIT企業に挑戦してみるのもありです。
現地採用として仕事を終えた後のキャリアは
現地採用で心配なところは、帰国した後のキャリアです。現地採用として海外で仕事をした後のキャリアはどうなるのか?
私が、欧米以外の現地採用に否定的なのは次のキャリアがない場合が多いからです。特に役職のない仕事だと悲惨ですよ。
日本でネットワークエンジニアとして働いていた人がシンガポールで運用監視の仕事に就いたとしましょう。帰国後に、外国人と一緒に働いていたことを評価してくれる企業は非常に少ないのが現実です。ただ英語が上達しただけで、帰国後の仕事をみつけるのに苦労します。理由は、言葉以外の上積みがないからです。
もちろん価値観が広がったり人として成長できるとは思いますが、サラリーマンを続けていくのであれば、企業があなたをどう判断するのかを意識する必要があります。絶対に発展途上での現地採用はやめておきましょう。
駐在員にすらなれないレベルのエンジニアが現地採用で就職してしまうと帰国後は悲惨な結果が待っています。
駐在員エンジニアについて
駐在員とは日本のサラリーマンです。ただ勤務地が海外になるだけ。採用は日本なので社会保障は問題ありません。また、海外赴任手当や年に1~2回ほど日本への航空券も支給されます。至れり尽くせりの状態。発展途上国であればドライバーの支給も一般的です。
ITエンジニアとして駐在員になることの難しさ
まず実務経験は必須です。残念ながら新人を海外に駐在させるメリットは企業にありません。海外エンジニアのマネジメントや技術指導できるレベルになることが駐在員の第一条件です。
また、ネットワークだけではなく、サーバも覚えて「インフラは任せろ」って状態になると、SI企業だけでなく、アプリ系の企業も視野に入れて会社を探せるようになるので、駐在員として採用される確率はグッとあがります。ネットワークエンジニアのスキルだけでも求人をしぶとく探し続ければ、駐在員になるチャンスは十分にあるので就職活動を頑張りましょう。
英語で広がるネットワークエンジニアのキャリア
一般的に海外案件は非公開求人として人材紹介会社が握っています。国内の業務より圧倒的に案件数は少ないのは事実ですが、希望する求職者も少ないので時間をかけて探して下さい。
ITエンジニアが海外駐在員になるメリット・デメリット
発展途上国でITの仕事をする場合のメリット・デメリットについて。
駐在員のメリット
- 英語や現地の言葉を覚えることができる。
- 仕事を通して、その国の文化を理解できる
- 自分の職場が世界にもあることがよく分かる
- 日本採用なので日本の給与+海外手当+家+ドライバー(会社によってはメイドもいる)
駐在員のデメリット
- 現地スタッフと日本の本社に板挟みになる。
- 頼れる人がいないため、ストレスを溜め込みやすい
- 管理業務が中心になりエンジニアとしてのスキル低下
- 新しい技術にふれる機会が減る
注意してほしいポイント。英語ができるエンジニアや英語でマネージメントできる人材なら日本に帰国してもキャリアを継続できる。しかし、英語はできるけどスキルレベルの低いエンジニアの場合、次の仕事をみつけるのに苦労します。ワーホリが評価されない理由と同じです。
駐在員に求められるもの
日系企業の駐在員として海外で仕事をする場合は、日本での経験と語学を求められます。日本のエンジニアとしてキャリアを積み上げることで海外勤務がみえてきます。現地スタッフと同じレベルのエンジニアをわざわざ駐在員にするメリットはありません。現地人スタッフができることプラスαが必要ですよ。
駐在員のエンジニアの仕事
SIであれば、エンジニアの仕事は現地スタッフが担当することになりマネジメントが中心になります。役職は、ブリッジSEやコンサル・マネジメント。純粋なインフラ系エンジニアの仕事は少ないのが実情。日本でエンジニアとしての腕を磨き、海外でマネジメントに挑戦するのもありです。
どのように仕事を探すのか
海外求人専門のサイトは現地採用中心になるので、日本の人材紹介会社を利用して就職活動することが大切です。すぐに海外支店に出向させる企業よりも、日本で数年働き海外支店に勤務させるような企業を選択した方が待遇やその後のことを考えると安心です。通常の就職活動より慎重に企業選びをして下さい。
あなたに現地採用しか選択肢がないのであれば、あなたは日本でのキャリアが不足しています。無理して現地採用で仕事をすると、帰国後のキャリアはないので少しずつ準備していこう。
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以上、「ネットワークエンジニアの海外就職」でした。